聖火ランナーの巻

公開日:2020年07月09日 カテゴリー:Diary タグ:

鎌倉駅の地下道で足を止める。地下道の展示スペースに1964年の東京オリンピックの写真を展示しているのだ。それは当時の鎌倉市内を聖火ランナーが走ってる写真で、思わず懐かしく足を止めた。そしていつしか70代と思われる女性としばし懐かし話しが始まる。僕が「聖火ランナーが由比ガ浜通りを走る8ミリ映像を幼なじみに見せてもらった事がある」と話すと「それは現存する2本目の映像よ」と女性が教えてくれる。そしてあのお店はもう無いだの、鎌倉は変わっただのと話し、最後は「東京オリンピックと言えばアベベですね」「私はチャフラフスカね」などともう完全に旧知の仲のようになっていた。・・・1964年あんな良い時代はもう二度と来ない。あの時代は皆が貧乏だった。貧乏がゆえ純粋で何でも楽しめた。僕はまだ幼かったので実際は貧乏を感じる事もなかったが、白黒写真に映る「シェ~」する3頭身坊ちゃんは、みそっ歯と継ぎ当てが貧乏な時代を物語っている。・・・展示スペースには当時聖火ランナーが走ったコースの地図もあり「あぁ海岸線を江の島の方から来てここを曲がってこう来たのか」とよく見るとちょっと意外なコースを辿っており「これは我が町を通らせる為に、多少政治の力が働いたんだろうなぁ」と勘繰るのだった。