秘密基地の巻

公開日:2021年02月19日 カテゴリー:未分類 タグ:

「小屋も作れますか?」とお客さん。小屋は時々作る。昨年も3棟ほど建てた。小屋はお父さんが欲しがる。男は「秘密基地」に憧れるのだ。実際はお茶を飲むでもなければ読書をする訳でもない。せいぜいナイフで鉛筆を削るぐらいしかやる事がない。ただ秘密基地に身を潜めたいのだ。小屋には小屋特有の空気が流れている。「結局無駄遣い」と奥さんに揶揄されてたフリーマーケットで買ったブリキ製の看板。ようやく似合う場所が出来た。鉄製の工具も並べてみる・・似合う。牛乳瓶に野の花を活ける。これがリビングだったら貧乏臭くて涙するところだ。それが見事に似合う。裸電球も似合う。不出来の棚が似合う。そんな空気が流れているのだ。・・・「秘密基地」と言えば、僕の子供の頃は鎌倉にも沢山の「ほら穴」があった。今ではどのほら穴も危険とやらで埋められてしまった。僕の通ってた小学校にもほら穴があり「あそことあそこは繋がっている」などと言いつつ、這いつくばって入って行った。そして鳥の骨などを見つけようものなら「石器時代の物に違いない」と騒いだ。稲村ケ崎の切通しにもほら穴がありもんぺ姿のホームレスが住んでいた。その裏側(海側)にも潮が引くと入れるほら穴がり、中学生になった僕らは「あそこなら見つからない」と磯づたいに消えて行った。