昭和の商店街の巻

公開日:2021年05月20日 カテゴリー:未分類 タグ:

今行きたい場所がある。「昭和の商店街」が再現された「西武園ゆうえんち」だ。・・・僕の父はBARに喫茶店、輸入食料品店、そしてここ御成商店街で牛乳屋を営んでいた。僕はこの環境で生まれ育った訳で「昭和の商店街」と聞いちゃ黙ってられないのだ。・・・昔はみんな商店街で買い物をした。肉は肉屋。水滴で見えなくなったショーウィンドウを手で拭きながら品定めをした。昔は町の衛生状況が良くなかったので「銀バエ」によくお目にかかった。なので魚屋の店頭には「ハエ取り紙」がぶら下がっており、そのベトベトのハエ取り紙にくっついた恨めしそうなハエを横目に「塩シャケ4切れ」と買い物をしていた。野菜はもちろん八百屋。果物も売っていたが「よそ行き」の果物は果物屋で買っていた。豆腐は豆腐屋にも買いに行ったがラッパのおじさんもバイクで売りにも来た。鰹節とか粉物は乾物屋。漬け物とか練り物のような分類の曖昧な食料品だけを扱っている「隙間産業」的なお店もあった。お味噌は酒屋で買っていた。味噌樽にかぶせられていた三度笠のような蓋を取り量り売りで買っていた。そして牛乳はウチが毎朝配達していた。もちろん日中はお店にお客さんが来た。親が買い物なんかで留守の時は、決まって末っ子の僕が店に出させられた。来世は上の子に生まれようと誓ったものだ。今では想像しにくいが、昭和は普通に子供が店番をしていた。・・・あぁ懐かしくて泣けてくるなぁ。